痛風と高尿酸血症について

高尿酸血症と肥満の関係

尿酸値の数値が高い状態が続くことで、「痛風」「尿路結石」「腎臓病」「高血圧」「心臓病」などさまざまな病気が引き起こしやすくなります。
高尿酸血症の合併症を引き起こさせないためには、尿酸の数値を下げることが必要です。
尿酸値の数値を下げるには、尿酸の元でもある「プリン体」の摂取を控えることが大切です。
ただし、それだけでは改善することはできません。
尿酸値が高い高尿酸血症の人の多くは、肥満なのです。
肥満が進行するにつれて高尿酸血症が増加する傾向があります。
肥満の有無を調べるBMIのデータでみるとBMIが25以上の場合、およそ25%が高尿酸血症でおよそ4人に1人高尿酸血症を発症していたという調査結果があります。
最近の研究では、肥満を解消することで、高尿酸血症や痛風などを改善、予防ができることが解明されています。
BMIとは、体格指数とも言われ「体重kg÷身長m÷身長m」で算出します。
22が標準体重とされていて、25以上が肥満です。
肥満の場合BMI25未満になるように生活習慣を改善することをおすすめします。

肥満と尿酸値の関係

食べすぎや飲みすぎによって、肥満になりやすくなります。
肥満によって、尿酸値が上昇するしくみについて説明します。
●尿酸をつくる量を増加させます。
肥満だと、体内にあるインスリンの働きが低下します。
インスリンとは、膵臓で分泌されるホルモンです。
その膵臓で分泌されたインスリンは、血糖値を下げる作用があります。
肥満によって、このインスリンの働きが低下すると、尿酸をつくるためサポートの役目をしてしまいます。
そして、尿酸がたくさん作られるようになります。
●尿酸の排出量が減少します。
膵臓で分泌されたインスリンの働きが低下すると、膵臓ではインスリンが足りていないと判断します。
そのため、さらに膵臓では、インスリンを分泌してしまいます。
それで体内のインスリンの量が増加することになります。
そして、尿酸がたくさん作られるようになります。
すると、腎臓では、尿酸の排出をするのに邪魔されてしまい、尿酸の排出量も減少してしまいます。

痛風と高尿酸血症を生活習慣改善で治療

痛風と高尿酸血症の治療法は、大きく分けて「生活習慣改善」と「薬物療法」の2つがあります。
どの治療法を行うかは、尿酸値、痛風発作の有無、痛風発作以外の合併症の有無などから決められます。
痛風と高尿酸血症を生活習慣改善で治療するポイントについて紹介します。
●食べすぎない
過剰摂取すれば、肥満になります。
プリン体を避けたとしても食べる量が多ければ、プリン体も結果的には多く摂取している可能性があります。
食べ過ぎることを改善すれば肥満も解消されて、尿酸値も下げる効果が期待できます。
肥満によって糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの危険性が高くなるので肥満を解消すればそれらの危険性を減らすことにもなります。
●飲みすぎない
プリン体を多く含む麦芽を原料とするビールや他のアルコール類などは、尿酸値を上げる作用があります。
ですから、お酒類の摂取を控えることをおすすめします。
●多めに水分を摂ります。
水分摂取が少ないと、尿の量が少なくなり、尿酸の排出が低下します。
すると、尿路結石になりやすくなります。
そうならないためにも、水分は多めに摂るようにします。
ただし、心臓、肝臓、腎臓などの疾患によって水分摂取制限がある人は、医師の指示を受けてください。
●有酸素運動をします
運動をすることが肥満解消にも有効手段です。
運動するときは、激しい運動を避け、ウォーキングなどの有酸素運動を行うようにします。

痛風と高尿酸血症を薬物療法で治療

痛風と高尿酸血症の治療法は、大きく分けて「生活習慣改善」と「薬物療法」の2つがあります。
どの治療法を行うかは、尿酸値、痛風発作の有無、痛風発作以外の合併症の有無などから決められます。
痛風と高尿酸血症を薬物療法で治療する薬について紹介します。
発作のときに用いる主な薬は、「コルヒチン」「非ステロイド抗炎症薬」の2種類です。
●「コルヒチン」・・・痛風発作が起こりそうな時に、予防薬として使用します。
痛風になっている人は、関節がムズムズする、体がゾクゾクするなど痛風発作の前触れの症状を感じることができます。
その場合は、前触れの症状を感じた時にコルヒチンを1錠服用します。
コルヒチンには、痛みを和らげる効果はないので、痛風発作が出てからでは効き目はありません。
発作が起こってしまったときには、非ステロイド抗炎症薬を使います。
また、コルヒチンを大量に摂ると下痢する場合があります。
●「非ステロイド抗炎症薬」・・・炎症を抑える薬です。
痛みや腫れなども和らげる効果が期待できます。
内服薬だけでなく、坐薬もあります。
使用するタイミングは、痛風発作が起きたときになるべく早く使用します。
そして、痛みなど治まっているときは使用も中止します。
内服薬ですので、薬の副作用として胃腸障害があります。
しかし、短期間の使用や胃腸を守る薬を併用すれば、そんなに心配するほどの副作用ではありません。

尿酸値を下げる薬

痛風と高尿酸血症を薬物療法で治療する上で、尿酸値を下げる薬もあります。
尿酸値を下げる薬は、「尿酸ができるのを抑制する薬」と「尿酸の排出を促進させる薬」があります。
●尿酸ができるのを抑制する薬
尿酸ができるのを抑制する薬「アロプリノール」という薬があります。
尿酸値が高くなっている人に使われる薬です。
しかし、この薬の副作用で、肝機能障害や湿疹などのアレルギーを起こす場合があります。
肝機能が低下している人は、特に副作用を起こしやすいです。
●尿酸の排出を促進させる薬
尿酸を排出しやすくするように用いられる薬です。
「ベンズブロマロン」や「プロベネシド」などの薬です。
尿酸値が高くなっている人に使われる薬です。
しかし、尿酸の排出を促進させる薬の副作用でも肝機能障害を起こす場合があります。
また、尿中の尿酸が高くなるために、尿路結石になりやすいので、尿をアルカリ化にする薬を一緒に摂ります。
尿酸値を下げる薬を使って、急に数値を下げてしまうと逆に痛風発作を起こしやすくなってしまいます。
そのため、3ヵ月から6ヵ月かけて尿酸値を下げていくのが一般的です。

薬の服用方法

痛風発作を防ぐためには、きちんと薬を服用することが大切です。
そこで薬とうまくつきあっていく方法を紹介します。
●きちんと毎日服用します。
尿酸値を下げる薬を飲み忘れただけでも尿酸値は上がってしまいます。
尿酸値が変動することで、痛風発作の危険性が上がってしまうので、医師に指示された通りに服用することが重要です。
また、飲み忘れた分をまとめて飲んだりしてもいけません。
なぜなら、急激に尿酸値を下げてしまうことになり、痛風発作を引き起こしやすくなってしまいます。
●薬は自己判断で中止してはいけません。
痛風の症状がなくなったからといって自己判断で薬の服用をやめてしまってはいけません。
薬の服用をやめると尿酸値が上がってしまい、痛風発作を引き起こしやすくなり、合併症も起こしやすくなります。
薬物療法を始めたら、基本的には生涯にわたって使用を継続する必要があります。
●医師に使用している薬は伝えます。
合併症の中には、尿酸値を上げやすい薬があります。
そのため、日ごろ服用している薬などは、医師にきちんと伝えることが大切です。

肥満解消

肥満を解消するには、基本的に食べ過ぎに注意することです。
炭水化物や脂質、たんぱく質のどれかを減らすとかではなく、1日の摂取量を超えないように栄養のバランスのとれた食生活をすることが大切です。
そのために、調理や食べる時に工夫することがおすすめです。
●調理時の工夫
まず、食材を選ぶのも必要なことです。
脂肪は、同じ重さの炭水化物やタンパク質の2倍以上ものエネルギーがあるので、注意しなければなりません。
そのため、牛肉や豚肉の場合は、脂質の少ない赤身部分がおすすめです。
鶏肉の場合は、ささみや胸肉を選びます。
炒め物や揚げ物が多かった食生活を蒸す、焼く、ゆでる、煮るなど油を少ししか使わない調理法にかえた食生活にするのがポイントです。
●食べる時の工夫
汁物や野菜をまず食べてから、魚や肉類を食べるようにします。
1ヵ月1kgの減量をしたいと思うならば、1日摂取量をおよそ240kcal減らします。
つまり、1食あたりおよそ80kcal、ご飯ならばおよそ50g減らします。食パンならば6枚切りで2分の1程度にします。

プリン体を含む食品

痛風発作などの原因となる尿酸値を上げないようにするには、食品に含まれる「プリン体」の摂取を控えることです。
尿酸値が高い場合は、プリン体の摂取を1日400mg以内にするのが理想的です。
プリン体は、水に溶けやすい性質を持っています。
ですから、しゃぶしゃぶでお肉などを食べるほうが、プリン体の摂取を抑えられるのでおすすめです。
ただし、煮物や鍋料理などの場合は、煮汁などに溶けたプリン体が野菜などについてしまいます。
鍋料理の最後に食べる雑炊なども同様に食べ過ぎるとプリン体を多く摂ってしまうことになります。
プリン体を多く含む食品の摂取には注意します。
特に鶏レバーやいさき白子、まいわしの干物、あんこうの肝酒蒸しなどが多く含んでいます。
さらに、豚や牛のレバー、かつお、まいわし、まあじ、さんま干物、大正エビ、うなぎ、豚肉、牛肉、ベーコンなどです。
また、痛風と高尿酸血症の場合、尿路結石になりやすくなります。
その尿路結石を防ぐには、尿をアルカリ化することが大切です。
そこで、アルカリ化にすることができる食品があります。
それは、わかめやひじきなどの海藻類と、きのこ類、さつまいもやゴボウ、ほうれんそうなどの野菜類などがあります。

痛風予防おすすめメニュー

痛風を予防するためにおすすめのメニューがあります。
それは「ひじきとごぼう入り肉みそ」です。
なぜなら、ひじきもごぼうも尿をアルカリ化してくれるからです。
材料は、赤身の豚ひき肉100g、ごぼう4分の1(50g)、しょうが2分の1かけ、ねぎ2分の1本(50g)、芽ひじき8g、テンメンジャン大さじ1、みそ大さじ2、みりん大さじ1と2分の1、酒大さじ2、ごま油小さじ1です。
作り方は、次の手順です。
1.ごぼうを粗く刻む、しょうがとねぎはみじん切りにします。
芽ひじきは、水でもどして水を切っておきます。
2.ボールに調味料のテンメンジャンとみそ、みりん、酒、水2分の1カップをまぜます。
3.フライパンにごま油を熱して、ひき肉を炒めます。
脂が出てきたら、ペーパータオルなどを使って拭き取ります。
4.ひき肉が炒められたら、1で用意した具材を入れて炒めます。
そして、2を入れて汁けがなくなるまで炒めます。
このメニューでのポイントは、痛風を予防するために良いメニューなので、プリン体の少ない赤身のひき肉を使うことです。
さらに、ひき肉を炒めたときに出る脂をペーパータオルなどで拭き取ることです。
作るときはこのポイントを守ることが大切です。

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